電車に乗っていると、車内での通話は他のお客様の迷惑になるので控えるように伝える車内アナウンスなどを聴くことがあります。しかし、2名以上で電車に乗ってきて、普通に会話をする人たちもよく見かけます。普通に会話するのは特に何も言われていないのに、なぜ携帯電話で周りに気遣いをしながら会話をするのはダメなのでしょうか。
そこで、車内で通話が禁止されているということについて書いてみたいと思います。
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電車内で通話禁止のわけ
他の人の会話の声は気になるけれども普通に話していて、大声で話をしていないという場合にはなかなかクレームとなることは少ないのです。しかし、車内の通話だと気になるという人が多く、そのことが電車内で通話が禁止のわけだといわれているのです。
これまで電車内で携帯電話が禁止される理由の一つとして挙げられることが多かったのが医療機器の誤作動です。携帯電話から出される電波が、心臓のペースメーカーに作用してしまい、ペースメーカーなどの誤作動を招くということがその理由といわれていました。
しかし、2013年の総務省指針改正によって、携帯電話が植込み形医療機器に及ぼす影響が見直され、携帯電話とこれらの機器の距離の基準がそれまでの22センチから15センチに緩和されたのです。
というのは、携帯電話から出される電波の影響についての調査では、電波利用機器の電波を最大出力で出し、医療機器の感度を最大化するなどの条件で行われていました。極めて厳しい条件で行われているので、一般の生活で同様の状況になる子とは考えにくく、調査で影響が確認された距離で実際に影響がでるとは限らないと考えられたからなのです。
そのため、車内通話が禁止されている理由というのは、他のお客様の迷惑になるということといえるのです。つまり、電話で会話する声に対して迷惑だと思う人が多いということといえるのです。
通話禁止の歴史
通話禁止については、携帯電話が急速に普及した1990年代後半くらいからといわれており、その当時、車内の通話や着信音などがトラブルになる例などが多かったため、鉄道会社は利用マナーの広報活動に力を入れるようになったといえます。
優先席付近では携帯電話の電源を切るように呼び掛けたり、マナーモードに設定の上通話は遠慮してもらうということを呼びかけた鉄道会社などがありました。
2003年にはJR東日本や関東の私鉄会社17社が優先席付近では電源を切り、その他の場所ではマナーモードというルールを導入後、その翌年にJR西日本や関西の私鉄などの20社が同様の取り組みを行ったのです。そして、その取り組みは現在まで続いてきました。
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人との会話と通話の違い
人との会話と通話の違いという点では、携帯電話を車内で使用すると、電車の音なので相手の声が聞こえにくい状態で会話をすることになります。そうなると、意識せず大きな声になってしまいやすいのです。そして、通話をしている相手も電車の騒音といっしょに声を聴くということになるので、自然と大声になり、大声で話されると大声で返してしまうというところが人間はあるので、他の人から見ると迷惑をかけてしまうということなのです。
この点が車内にいる人同士の会話の違いといえます。目の前の人と話すという場合、人間は例え聞き取りにくくても相手の表情などから言いたいことが分かるので大声を出さずに済むのです。視覚からも相手の情報が分かるので声を大きくしなくても問題なく会話できるのです。
これからもこの禁止は続くか?
今後、このような車内で通話を禁止するという流れは続くのでしょうか。この点については、今後も続くといえます。というのは、周りの人々が迷惑であると思っている限り、携帯電話の通話に対して鉄道会社にクレームが入っていくといえます。
そうなると、鉄道会社もこのような禁止を続けていく必要があるのです。そのため、この禁止は今後も続いていくといえるのではないでしょうか。
まとめ
電車に乗ると、車内での通話が禁止されている旨を伝える車内アナウンスなどを聴くことがあります。この理由として挙げられるのが、他の乗車客から鉄道会社にクレームがあるということなのです。つまり、携帯電話の通話を迷惑だと思っている人が多いということが理由として挙げられるのです。
というのは、車内で通話する場合、電車の騒音で聞き取りにくいため、無意識に大声で話をしている人が多いのです。そのことは、他の乗車客には迷惑と思われてしまいます。
それまでよく言われていたのが、植え込み型の医療機器を利用している人にとって、携帯電話の電波は誤作動の原因になるということでした。
しかしこの点についてはそうとは言えないということが示されています。したがって、周りのお客様の迷惑にならないように電車では通話が禁止されているのです。そして、その流れはこれからも続いていくと考えられるといえます。
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